杉山カフェ、今年もそろそろ終盤。
5月にオープンして、もうすぐ半年。
早かったような、長かったような。
山奥の小さな集落でカフェを始めるなんて、少し変わっているのかもしれない。
実際にやってみると、思っていた以上に大変なこともある。

予約が入らない日もあれば、思いがけず忙しい日もある。
食材を無駄にしてしまった日もあったし、メニューに頭を悩ませることもあった。
商売って、やっぱり難しい。
でも、不思議なものだ。
この場所でカフェを始めなければ、きっと出会うことのなかった人たちがいる。
昔の杉山を知る人。
山が好きな人。
旅の途中に立ち寄ってくれた人。
遠い国からやって来た人。
小さな古民家で、いろんな人生の話を聞いた。
何気ない会話が、妙に心に残っていたりする。
そして、改めて思う。
杉山は美しい。



春も夏も秋も、それぞれに違う顔を見せてくれる。
人口が減り、家々の明かりも少なくなっていく集落。
この先、ここはどうなっていくのだろう。
そんなことを考える日もある。
私ひとりにできることなんて、たかが知れている。
それでも、この場所を訪ねてくれる人がいて、杉山っていいところですね、と言ってもらえる。
それが、なんだかうれしい。
今年はカフェを始めた一年目。


成功だったのかと聞かれたら、まだよくわからない。
ただ、やってみなければ見えなかった景色がある。
それだけは確かだ。
さて、冬が来る前に、あと何人のお客様と出会えるだろう。




もう少しだけ、杉山の秋を楽しもうと思う。










